中国ビジネスコラム
中国のKOL・KOCマーケティングとは?その違いや費用相場を解説
2026/08/27 中国SNS

中国市場への進出や訪日中国人向けのプロモーションを検討する際、重要なマーケティング手法の一つとなるのが、
KOL・KOCを活用した情報発信です。
中国では、小紅書(RED)や抖音(Douyin)などのSNS・動画プラットフォームが、商品やサービスを知るきっかけだけでなく、
口コミの確認、比較検討、購入・来店を判断するための情報収集の場として利用されています。
しかし、実際に施策を検討すると、
「KOLとKOCは何が違うのか」、「フォロワー数が多いKOLを選べばよいのか」、「どのくらいの費用が必要なのか」
といった疑問を持つ企業も多いのではないでしょうか。
KOL・KOCマーケティングでは、単に影響力のある人物に商品を紹介してもらうのではなく、ターゲットや目的に合わせて
適切な発信者を選び、その後の検索や広告、購買導線まで含めて設計することが重要です。
本記事では、中国のKOL・KOCの基本的な意味や違い、中国マーケティングで重要とされる理由、費用相場、
小紅書での選び方や注意点について解説します。
KOLとは
KOLとは「Key Opinion Leader(キー・オピニオン・リーダー)」の略称で、特定のカテゴリーや領域で高い影響力を持つ人物を指します。
日本でいうインフルエンサーに近い存在で、美容、ファッション、旅行、グルメ、家電、育児、スポーツなど、それぞれのカテゴリーで
専門性や独自の世界観を持ちながら情報を発信しています。
KOLには多くのフォロワーを持つ著名人だけでなく、特定カテゴリーに特化した中規模のクリエイターも含まれます。
たとえば、美容分野で継続的にスキンケア商品のレビューを発信しているKOLであれば、そのフォロワーには美容に関心の高いユーザーが
集まっています。
そのため、幅広いユーザーへ情報を届けるだけでなく、特定の興味・関心を持つユーザーへ効率的に商品やサービスを訴求できる点がKOLの強みです。
KOCとは
KOCとは「Key Opinion Consumer(キー・オピニオン・コンシューマー)」の略称で、一般消費者に近い立場から、商品やサービスについて
発信するユーザーを指します。
KOLほど大きなフォロワー数を持ちませんが、実際に商品を利用した感想や店舗を訪れた体験など、生活者目線のコンテンツを発信する点が特徴です。
たとえば、
・実際に1週間使ってみた感想
・東京旅行で行ってよかったお店
・敏感肌でも使いやすかったスキンケア
といったように、ユーザー自身の体験をベースにした投稿が中心となります。
企業からの発信広告とは異なる第三者の口コミとして受け取られやすく、商品やサービスへの安心感や信頼形成につながりやすいことが
KOCの強みです。
KOLとKOCの違い|目的に応じた使い分けが重要
KOLとKOCは、フォロワー規模や発信内容、期待される役割が異なります。
KOLは、影響力や専門性を活かして認知拡大や購買促進を狙う施策と相性が良く、KOCは、生活者に近い目線から口コミや体験投稿を
蓄積する施策に向いています。
新商品を中国市場で展開する場合には、まず複数のKOCを起用して口コミを蓄積し、ユーザーの反応や有効な訴求ポイントを
確認したうえで、KOLを活用してより広く認知を拡大する、といった方法が用いられることがあります。
このようにどちらか一方を選ぶのではなく、施策の目的や商品フェーズに応じて組み合わせることが重要です。

なぜ中国ビジネスでKOL・KOCが重要なのか
中国でKOL・KOCマーケティングが広く活用されている背景には、中国消費者の情報収集・購買行動があります。
1.SNS上のコンテンツが商品を知るきっかけになっている
中国では、小紅書や抖音をはじめとしたSNS・動画プラットフォーム上のコンテンツが、商品やサービスを知る重要な
きっかけとなっています。
ユーザーは、必ずしも最初から商品名を検索しているわけではありません。
美容方法や旅行先、コーディネート、レシピなどのコンテンツを見ている中で商品やサービスを知り、興味を持つケースも多くあります。
このように、コンテンツとの接触から消費者の興味を喚起し、「欲しい」「使ってみたい」「行ってみたい」という気持ちを
形成していくことを、中国では「種草(ジョンツァオ)」と呼びます。
KOL・KOCは、この種草を生み出すうえで重要な役割を担っています。
2.UGCが比較・検討を後押しする
中国の消費者が商品やサービスを検討する際、特に重要な判断材料となるのがUGCです。
UGC(User Generated Content)とは、企業ではなく、一般ユーザーによって作成・投稿される口コミやレビュー、
使用体験などのコンテンツを指します。
小紅書では、ユーザーがブランド名や商品名を検索し、複数の投稿やレビューを確認したうえで購入を検討する行動も多く見られます。
実際の使用感や利用シーン、率直な感想などがKOL・KOCからの投稿として増えることで、ユーザーは商品をより具体的にイメージしながら
比較・検討できるようになります。
企業による公式情報が商品の正確な理解を支える一方で、第三者によるリアルな体験情報は、安心感や信頼形成を後押しする役割を
担います。
3.特定の興味・関心を持つユーザーに届けやすい
KOL・KOCには、それぞれ特定のカテゴリーやテーマに関心を持つフォロワーが集まっています。
そのため、マス広告のように幅広く情報を届ける方法とは異なり、自社の商品やサービスとの親和性が高いコミュニティに対して情報を
届けやすいことも特徴です。
美容、旅行、育児、スポーツなど、商材との相性が高いKOL・KOCを選定することで、より効率的な情報発信が可能になります。
4.中国国内だけでなくインバウンド施策にも活用できる
KOL・KOC施策は、中国国内での商品販売だけでなく、訪日中国人向けのインバウンドマーケティングにも活用できます。
小紅書には、日本の観光地、ホテル、飲食店、商業施設、ドラッグストア、コスメなどに関する投稿が数多く存在します。
中国人旅行者が訪日前にSNSで情報を調べることも多いため、KOL・KOCを通じて、
・東京でおすすめのショップ
・大阪で食べるべきグルメ
・日本旅行で購入した商品
といったコンテンツを発信してもらうことで、訪日前の認知形成から来店・来訪意欲の向上までつなげることができます。
また、インバウンドマーケティングでは、日本を拠点に中国向けの情報発信を行う「在日KOL・KOC」(在日中国人や中国向けに発信する
日本人クリエイターなど)も活用されています。
日本で実際に生活し、商品やサービス、店舗、観光地などを体験できるため、現地の雰囲気や利用シーンをリアルに伝えやすい点が
特徴です。
たとえば、
・日本在住者ならではの生活情報
・実際に店舗や施設を訪れた体験レポート
・日本で購入した商品の使用感
・訪日旅行者に向けたおすすめの過ごし方
などを発信することで、ユーザーが訪日前から日本での体験を具体的にイメージしやすくなります。
さらに、日本国内で撮影や取材を行いやすいため、季節ごとのイベントや新店舗、期間限定商品など、タイムリーな情報を
発信しやすいことも大きなメリットです。
このように、中国国内のKOL・KOCと在日KOL・KOCを目的に応じて活用することで、訪日前の情報収集・興味喚起から、
訪日中の来店・来訪、購買までを見据えたインバウンド施策を展開できます。

中国KOL・KOCマーケティングの費用相場
KOLマーケティングを検討する企業から特に多い質問の一つが、「どのくらいの費用が必要なのか」という点です。
結論からいうと、KOL・KOCの起用費には一律の料金表があるわけではありません。
費用は主に、
・フォロワー数
・フォロワーとの親密度
・カテゴリー
・閲覧数
・エンゲージメント
・投稿形式(画像/動画)
・撮影の有無
・二次利用の有無
・競合排他条件
・投稿プラットフォーム
など、様々な条件によって変わります。
また、施策の目的によって報酬形態も異なります。認知拡大を目的とした投稿型の施策では固定報酬が中心となる一方、
ライブコマースなど商品販売を目的とする施策では、固定報酬・成果報酬・両者を組み合わせたハイブリッド型など、
さまざまな形態が採用されています。
参考価格として、認知施策における投稿費用では「フォロワー数×2~4円程度」が一つの目安となるケースがあります。
一方、販売を目的とした成果報酬型では、商品カテゴリーや販売条件によって異なりますが、化粧品などでは売上の40~50%程度が
コミッションとして設定されるケースもあります。
ただし、これらはあくまで参考値であり、媒体やKOL・KOCの影響力、実績、施策内容などによって実際の費用は大きく異なります。
近年は、KOL・KOCの影響力拡大に伴い、起用費用も上昇傾向にあります。一方で、こうした価格上昇は、認知拡大や購買促進、
売上への貢献が期待される存在として、市場での価値が高まっていることの裏付けともいえます。
【小紅書】KOL・KOCの選び方と注意点
小紅書でKOLマーケティングを実施する場合、特に重要になるのがKOLの選定です。
フォロワー数が多ければ、その分成果が出やすいとは限りません。
実際には、フォロワー属性や過去投稿の内容、閲覧データ、ブランドとの相性などを総合的に確認する必要があります。
1.フォロワー数だけではなく「誰に届くか」を見る
まず確認したいのが、KOLの得意とするカテゴリーとフォロワー属性です。
美容系、旅行系、グルメ系など、KOLによって得意とする商品カテゴリーやコンテンツの形式は異なります。
例えば、美容系KOLであっても、スキンケアに強いのか、メイクに強いのか、成分分析型なのか、日常Vlog型なのかによって、
相性の良い商材は変わり、それぞれフォロワー層も違ってきます。
また、自社商品のターゲットが20代女性であるにもかかわらず、そもそもフォロワーの多くが男性であれば、フォロワー数が
多くても十分な成果につながらないとも言えます。
年齢、性別、地域、興味関心などを確認し、自社が届けたいユーザーとKOL・KOCのフォロワーが一致しているかを見ることが重要です。
2. 過去投稿や世界観を見る
KOL・KOC本人の発信内容とブランドとの相性も重要です。
たとえば、普段からナチュラルなライフスタイルを紹介しているKOL・KOCに対して、突然、商品特徴を羅列する広告色の強い動画を
依頼すると、普段の投稿との違いが大きくなり、ユーザーに違和感を与える可能性があります。
そのため、過去にどのようなブランドや商品を紹介しているかを確認し、自社の商品を紹介した際に普段のコンテンツへ自然に馴染むかを
判断する必要があります。
また、企業側からタイトルや構成、話し方などを細かく指定しすぎるのではなく、最低限伝えるべきブランド情報や商品特徴を
整理したうえで、KOL・KOC自身の発信スタイルを活かす余地を残すことも重要です。
旅行系であればVlog、美容系であれば使用レビュー、グルメ系であれば店舗体験など、そのKOL・KOCが得意とする形式を活用することで、
ユーザーにも受け入れられやすくなります。
3.過去投稿のトラフィックデータを見る
KOL・KOCを評価するときには、フォロワー数に加えて、
・投稿の平均閲覧数
・いいね数
・保存数
・コメント数
・過去投稿の安定性
・広告投稿のパフォーマンス
などを確認します。
たとえば、50万人のフォロワーを持つKOLでも平均閲覧数が低いケースがある一方、5万人程度のフォロワーでも投稿ごとに高い閲覧数や
保存数を獲得しているケースがあります。
特に小紅書では、保存や検索を通じて後から投稿が閲覧されることもあるため、フォロワー規模だけでなく、実際にコンテンツが
どの程度ユーザーから反応を得ているかを見ることが大切です。
4.KOL・KOC投稿だけで施策を完結させない
KOL・KOC施策は、投稿して終わりにするのではなく、その後のユーザー行動まで含めて設計する必要があります。
たとえば、小紅書では、
KOL・KOC投稿で認知・興味喚起
↓
UGC・口コミの蓄積
↓
ブランド名・商品名の検索
↓
企業公式アカウントや複数の投稿で情報収集
↓
ECや店舗で購入
といった流れが考えられます。
また、反応の良かったKOL・KOC投稿を広告素材として活用し、追加で広告配信を行うことも有効です。
自然投稿だけでは届かなかったユーザーへリーチを広げられるだけでなく、閲覧数やクリック、検索、購買などのデータを確認することで、
どの投稿や訴求が効果的だったのかを分析し、その後のKOL選定やコンテンツ企画、広告運用の改善にもつなげることができます。
KOL・KOCマーケティングで確認すべき成果指標
KOL・KOCマーケティングでは、売上だけを成果指標にすると、施策の効果を正しく判断できない場合があります。
特に小紅書では、ユーザーが投稿を見たその場で購入するとは限らず、保存したり、後日ブランド名や商品・サービス名を検索したり、
複数の口コミを確認したうえで購入等をするケースがあります。
そのため、施策の目的が「認知拡大」なのか「販売促進」なのかを明確にし、それぞれに適した指標を設定することが重要です。

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まとめ
KOL・KOCマーケティングは、中国市場における認知拡大や口コミ形成、購買促進に活用されている代表的なマーケティング手法です。
KOLは専門性や影響力を活かした認知拡大や購買促進に強く、KOCは一般消費者に近い目線からリアルな口コミや体験情報を
蓄積できる点に強みがあります。
施策を実施する際は、単純にフォロワー数だけを見るのではなく、ターゲットユーザーとの親和性、過去投稿の内容、
閲覧・エンゲージメントデータ、ブランドとの相性などを確認し、目的に適したKOL・KOCを選定することが重要です。
また、KOL・KOC投稿だけで完結させるのではなく、企業公式アカウント、UGC、広告、検索、ECなどを連動させることで、
認知から比較検討、購買・来店までの導線を構築しやすくなります。
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株式会社日辰のKOL・KOCマーケティング支援
株式会社日辰では、中国市場への進出や訪日中国人向けのプロモーションを検討する日本企業様に向けて、
小紅書(RED)や抖音(Douyin)などを活用したKOL・KOCマーケティングを支援しています。
KOL・KOCの選定から企画、投稿内容の設計、進行管理、広告配信、効果分析まで一貫して対応可能です。
特に小紅書については、日本正規代理店第1号として、プラットフォームの特性や最新の運用状況を踏まえながら、
企業アカウント、KOL・KOC、UGC、広告を組み合わせたマーケティング施策をご提案しています。
これまで1,000ブランド以上の支援実績をもとに、商品の認知拡大、ブランド形成、EC売上拡大、インバウンド集客など、
企業様の目的に合わせた施策設計が可能です。
中国向けKOL・KOC施策や小紅書マーケティングをご検討中の企業様は、ぜひお気軽に日辰までご相談ください。





